第六十二話「ポンチ井上攻略法」


来たヨー! 来ちゃったでポンチヨ〜〜!! ヤマトの原型グァ。去年からずっとオモチャ会社と打ち合わせていたんだけど「大ヤマト」のデザインが難航したりで、気がつけば1年。制作スタートが遅れるたびに胸をナデおろしまくっていたポンチくんなのだがついにゴーゴーサインが出てしまった… あぁ最も恐れていたことグァ! あぁ〜仕事サボり、タイ〜〜。みんなも仕事サボりたいダロ!? さぁ、みんなでレッツ仕事サボタ〜ジュ! あぁサボサボ

 

新・ヤマトのデザインはオリジナルに比べて大幅にリヌーアル!
ハネや円盤がついちゃったのダ。やっぱりオリジナルが好きではあるけど、
ゲームやオモチャ展開を見越してのデザインということなのだろう。

1日目:まず貰った資料・図面をひたすらボーッと見る。見まくって頭の中でパーツを分解する。
これはムリだ、ということに気がついたらモチベーションのベクトルが段々と下方修正するのを
実感する。そして気持ちが切れたところで一度受けた仕事をどうやって断ればいいか、言い訳を
いろいろ考える(実話)。ここまでで一日目が終了。

だいたいなんでムリな仕事を引き受けてしまったかと言うと、ホメるんだよ、オモチャ会社の担当さんが!
これでもか!というくらいホメてくれるから「イヤ〜それほどデム〜〜」と悪い気はしない。
みんな、ポンチくんに何か頼みごとがあるときはホメてホメて、ホメまくれ! ゲッチョアドリーム!!



2日目:まず土台となる本体を作る。プラ板の貼り合わせで全部作ろうとしたが、ヤマトの複雑な
三次元曲線はタダモノではなかった。「プラ板造型をさせたらヨーダ並み」とウワサのポンチくんも
さすがに断念。今回は船底が良く似ている輸入プラモを探してきてそれに手を加えることに。



この段階ではすでに「イイモノをつくってやろう」などという志しはなく、
「やってみたけど出来ませんでした〜〜!!!作戦でいこう」
といったダメモト精神が辛うじて制作意欲を支えている。

最終的には手で削り込みまくりなので、左右対称を保つために
プラ棒でだいたいのガイドをつくる。

 

3日目:あとは、シャープなエッジをナメないように盛り削りを果てしなく続ける。
今回は全長20cmのモデルだ。
アンドロメダやアルカディアと比べてもパーツ数や入り組んでいる部分がかなり多いゾ。
覚悟して挑め!



コンビニに売っている「サンダーバード」シリーズは傑作ダ!
原型もサルことながら中国の生産工場の質がいいのだろう。



「スターウォーズ」シリーズもイイデキだが、サンダーバードほどではない。
原型は問題ないのだろうけど工場の抜き型や塗りが少々アマい!
ポンチくんも工場の技術がアマくて、商品が原型よりかなり見劣りしたときは
ガックシしたものだ。



サッカーくじ「toto」の鉛筆制作。真面目に働いていればいいこともある。
デカイ鉛筆を作ったのはこれで三度目ダ。



特殊工作部・初のお泊り出張! バンザ〜イ!
トヨタ自動車の本場、愛知県豊田市に行ってきたゾ!
以前やったこともある車体の映り込み用オバケライトの制作ダ。
電気屋さんに見られたら怒られそうなタコ足配線に、
スタジオには緊張感が走る。



車種は「アルテッツァ」。何度もライトの位置や数を調整して問題なく終了!
一度やった仕事は効率が違うゼ。昔はチョー重い照明装置を抱えて50往復は走ったので、
1週間足腰が立たなかった。



特殊工作部に導入された新・17インチiMac。自在に動く液晶スクリーンはとてもキモチイイ!
毎日スクリーンをグリグリ動かして遊んでいたらヨシタケくんに怒られた。
でもセットアップやメンテナンスは気が滅入る…!
やっぱり特殊工作部は基本的にはデジタルアレルギーなのだ。
ソフトやOSのアップグレードもIT法で5年に一度に規制してほしい。



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