第九十九話「春のミニチュア大地獄」

ふわふわふわっくTION! ミンナッ、元気でポンチ? 今年の特殊工作部の傾向はズバリ「ザ・ミニチュア」。昨年から造形している「日経パソコン」の表紙では4月からデザインも担当することに! 隔週で続けているのでミニチュアのシズル感も益々洗練! ミニチュアの「らしさ」とはいかに!? コッソリ大公開でポ〜〜ンチ!
扇状のパーツを制作、及びシリコン型取り。やっぱり気泡が入るなあ… イイ加減、真空脱泡機作るか…



一つずつ芯に通してピアノ線でデコレーション。オォ、それっぽいね。



ココまできたらオール・オッケー! あとは手スリのみ。…と油断してはいけない! 最後に集中力が途切れると、全て水の泡に! 7年目にしてようやっと力の入れ加減・抜き加減が分かってきたような…そんな気がしました。



昨年度までのクラシック、カントリー感とは違って今年のテーマは「モダン」。う〜ん、モダンモダン… モダンとはなんぞや。チョイ役のテーブルも「モダン感」を出すまでに随分苦労してしまった。ちょっと外すと「チープなフューチャー」か「チープなプリティ」なってしまう。 ムズカシイ!



ヨシタケ氏制作のイスもバンジ・オッケー。布やパイプなどの素材感を蔑ろにすると、すぐにチ〜プになってしまう。このイスも配色と質感が完成に至るまでは二転三転してしまったゾ。



いよいよ撮影ホンチャン! 質感やレンズにこだわりすぎると逆に本物のサイズに見えてしまって面白くないので、少〜しだけ不思議な感じを残しつつ! この加減がまたムズカシイ。




別案の撮影。これはほとんど本物に見えるナァ(笑)。でも細かな質感が本物サイズとは違って見えてくるので、印刷されたアガリが楽しみだゾ。



エプソンのプリンタ広告の撮影。あややこと松浦亜弥さんと合成されるってハナシでヤル気120%。集中力出し過ぎで眉間から煙が。



ハコモノはもっぱらプラ板の貼り合わせが常だったが、最近は新たに導入したバンドソーとMDF合板が大活躍。



スイッチなんかも「ペタリ」とくっつけてはイケナイ。一段落としてから接着し、本体とスイッチの間に微妙なミゾを作るのダ! 手間は5倍以上だが効果はテキメン。



円筒や三次元曲線のモノは醤油差シ、胡椒入レなんかの雑貨を流用。パテでラインを補正。



塗装をしたら、最後のツヤ感、ミゾ感を調整。ツヤはコートスプレーで、ミゾは墨入れで表現。どちらもスケール感を大きく左右するので慎重にイコウ!



カワイイものは簡単にできるが、リアルは大変! その中間「不思議な存在感」の表現となるとバランス感覚と十分な睡眠が必須。時間がない割にとても良いモノが出来ました。さ〜すが松浦!



ダイハツ広告のジオラマ。パフィとの共演。こちらも「ミニチュアっぽい不思議な可愛さ」とのオーダー。業界の傾向なのだろうか… 目を惹くのには効果的な表現方法かもしれない。



今年もなんとか無事、申告終了! しかし1〜3月は数字との格闘で造形作業がおろそかになりがち… 来れ!経理メン!



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